沖縄旅行を楽しむ場合、「マリンレジャーや南国リゾートを存分に楽しみたい」という目的の人もいれば、「沖縄の大自然や琉球王国といった歴史を感じたい」という人もいることでしょう。

はたまた、旅行前半ではレジャーを楽しみ、後半では自然や歴史を感じたいといったように両方を感じたい人もいるかもしれません。

もしも後者の「自然や歴史」に注目しながら沖縄を旅するのならば、「斎場御嶽(せーふぁうたき)」を予定に組み込むことをおすすめします。

沖縄屈指の聖地であり、パワースポットとしても有名なこの地を訪れれば、きっと心身ともに良い影響を感じられるはずです。

この記事では、そんな「沖縄屈指のパワースポット「斎場御嶽(せーふぁうたき)」の魅力」について解説していきたいと思います。




斎場御嶽とは?

斎場御嶽は、沖縄県南城市知念にある史跡です。

沖縄では、「せーふぁーうたき」と呼ばれています。

那覇空港からは車でおよそ50分で、那覇バスターミナルからバスで移動するならば、およそ90分プラス徒歩10分程度です。

この斎場御嶽は、15~16世紀の琉球王国の御嶽と言われています。

2000年には、首里城跡と同じくして世界遺産に登録されています。

沖縄本島南部は、第二次世界大戦時に大きな被害を受けましたが、この斎場御嶽周辺は大きな被害を免れたという経緯があります。(数発の艦砲着弾跡はあり)

以前は無料で舌が、2007年からは有料化され、大人(高校生以上)が300円、小人(小中学生)が150円、団体(20名以上)が1人当たり200円となっています。

3月~11月は9時~18時で、12月~2月は9時~17時30分となっています。

訪れる前に展示・上映室に寄るべし

斎場御嶽は、深い知識がなくてもその自然の偉大さを感じ取れますが、事前に知識を深めておくと感動が倍増するはずです。

「展示・上映室」で、パネルなどに記載された写真や解説を見ておくことで、沖縄の精神文化を理解することができることでしょう。

また、三次元レーザー測量により斎場御嶽内部を再現したCG映像も観ることができます。

琉球時代の「祈りの儀式」を知ることができます。




斎場御嶽の6つの神域

それでは、ここからは具体的に斎場御嶽の見どころを挙げていきましょう。

斎場御嶽には、「イビ」と呼ばれる6つの神域があります。

1つずつその特徴を挙げていきましょう。

ウローカー

ウローカーは、国王が斎場御嶽へ参拝する前に立ち寄る禊の場所です。

清らかな水があり、ここで水を浴びて清めてから斎場御嶽に向かいます。

ただし、参道が崩落し立ち入りが禁止されている可能性もあるので、その場合は御門口の香炉にお祈りをしてから入るようにしましょう。

御門口(ウジョウグチ)

御門口は、斎場御嶽に入る参道の入り口です。

この入口の右側には、6つの香炉が置かれています。

この「6つ」には意味があり、敷地内の神域(イビ)の数を表しているのです。

以前は神事をする人以外はこの先に進めず、この6つの香炉に祈りを捧げていたそうです。




大庫裡(ウフグーイ)

大庫裡は、門を上がっていくと見えてくる1つ目の拝所となります。

この場所は「祈りの場」となっています。

目の前にある大きな岩に向かって祈りを捧げましょう。

首里城の正殿にも同じ名前の部屋があります。(現在首里城の正殿は火災で全焼した後、復興が進んでいて、2026年に完成予定となっています)

寄満(ユインチ)

大庫裡を過ぎ奥に進むと突き当りがあり、そこを左折して進んだところに2番目の拝所である寄満(ユインチ)があります。

寄満は、「台所」や「厨房」を意味する言葉で、琉球王国が栄えていた時代には数々の交易品や食料品が集まったとされています。

石段が五段あり、この上で琉球王国の五穀豊穣を祈っていたそうです。

2つの壺(聞得大君の水撫でと首里城の王子の水撫で)

寄満から引き返し真っすぐ進めば、2つの壺が右手に見えてきます。

道側にあるのが「アマダユルアシカヌビー」で、奥側にあるのが「シキヨダユルアマガヌビー」です。

シキヨダユルアマガヌビー」は聞得大君の水撫で、「アマダユルアシカヌビー」は首里城の王子の水撫でとして使われていました。

現代においても非常に神聖な水とされているため、触れることは許されていません。




三庫裡(さんぐーい)

2つの壺から奥に進んでいくと、斎場御嶽で最も有名な場所である「三角形の穴トンネル」が見えてきます。

このトンネルは、2つの岩が寄り添うようにして作られており、写真を撮る絶好のスポットです。

岩の隙間を抜けると、三庫裡が見えてきます。

この拝所は、金の勾玉が出土し最も神聖な場所であるため、触れることができないようになっています。

斎場御嶽と併せていきたいパワースポット「ガンガラーの谷」

「ガンガラーの谷」は、斎場御嶽からは10kmほどしか離れていないので、同日に訪れることも十分に可能です。

斎場御嶽よりも那覇空港に近いので、まず先にガンガラーの谷に寄ってから斎場御嶽に向かうスケジュールが良いかもしれません。

錬乳洞が崩壊してできた谷間で、神秘的なスポットとして人気となっています。

全長が約1kmとかなり歩きますし、斎場御嶽でも歩くので、旅行前にはウォーキングなどで体を軽く鍛えておく方が良いでしょう。

大人2,500円、中学生以上1,500円、中学生未満は無料となっています。

なんと東京ドーム1個分の広さがあり、約2万3千年前の貝製の釣り針な約1万8千年前の棺に入った人骨が見つかるなど、貴重な遺物が多数発見されています。

この谷に入るには、ツアーを予約してガイドと一緒に入るしか方法はありませんので、事前医しっかりと予約しておきましょう。

亜熱帯植物が生い茂っていて、まるでジャングルを探検しているかのような感覚になります。

イキガ洞にある錬乳石は、子孫繁栄のご利益があるとされています。

そして迫力満点の大主(ウフシュ)ガジュマルは、このガンガラーの谷で1番人気となっているスポットです。

樹齢150年とも言われる長く垂れ下がったガジュマルの木の根がいくつも地面まで届いていて、大迫力です。

木の上に設置された展望台からは、最高の景色を見ることができます。

さらにもう1つおすすめなのが、洞窟の中にあるカフェ「CAVE CAFE」です。

ガイドツアーに参加した人だけが入ることのできるカフェで、洞窟の中という非日常感を感じながらひんやりと涼しく過ごすことができます。

ゆっくりとくつろいでからツアーに参加すれば、きっと満足度も高くなることでしょう。

まとめ

今回は、「沖縄屈指のパワースポット「斎場御嶽(せーふぁうたき)」の魅力」について解説してきました。

斎場御嶽は、マリンレジャーや南国リゾートとは違った沖縄の魅力を存分に感じられるスポットです。

首里城跡と同じ時期に世界遺産に登録されていて、沖縄本島南部を訪れるならばぜひ寄ってみるべきです。

事前に沖縄の精神文化の知識を得ておくことで、より感動するはずです。

さらに、10kmほど離れた場所にあるガンガラーの谷も同じようにパワースポットとして有名です。

ぜひこの斎場御嶽とガンガラーの谷の神聖なパワーを分けてもらい、気持ちを高めてみてはいかがでしょうか?